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​急性陰嚢症

​急性陰嚢症

陰嚢または精巣が痛い!

これらは、精巣捻転、精巣垂や精巣上体垂などの捻転、精巣上体炎および精巣炎などの症状かもしれません。

いずれも急に発症するため『急性陰嚢症」と呼ばれます。

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精巣につながる血管や精管を含む精索と呼ばれる索状物がねじれて血流が途絶してしまい、精巣が壊死する病気です。

思春期前後に多く,寝ているときに発症することが多いのが特徴です。激しい陰嚢部痛で始まり、次第に陰嚢内容が腫れてきます。

吐き気や嘔吐を伴うこともあり、症状が正確に伝えられない年少児では、「おなかが痛い」という訴えのために見落とされることが

あります。

発生から6時間以内に手術で血液の流れを回復しないと精巣は壊死しますので、発症早期の診断と治療が重要です。

診断は、超音波検査やMRIで精巣への血液の流れが低下していることを確認します。

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治療は、ねじれた精索を戻して血液の流れを回復させて精巣を陰嚢内に固定することで、緊急手術として行われます。

時間が経過して精巣がすでに壊死に陥っている場合は、精巣を摘出します。

残った健康な側の精巣も今後ねじれないように同時に固定する場合もあります。

精巣や精巣上体にある2~3mmの突起がねじれて痛みの原因となります。超音波検査では分かりづらいことが多く、

精巣捻転を疑い手術を行った結果発見されることも少なくありません。

精巣の横にある精巣上体の炎症で陰嚢が腫れます。多くの方は「陰嚢が腫れて痛い」という訴えで来院されます。

触診すると精巣の横に硬いシコリが触れますが、炎症がひどいと精巣全体が一塊に硬く触れます。超音波検査では血液の流れが増加している腫大した精巣上体がみられます。

成人では、尿道や前立腺の細菌感染が精巣上体に及んで発症します。痛みと発熱を伴った陰嚢の腫大であることが特徴です。

また、痛みのない陰嚢の腫大は精巣の癌であることがありますので、放置せず泌尿器科を受診することが大切です。

流行耳下腺炎(いわゆる"おたふく風邪")に伴って起こるものが代表的です。 思春期以降の流行性耳下腺炎の約20%に合併し、

耳下腺炎発症の3~5日目に痛みを伴って精巣が腫れます。多くはウイルス感染のため抗生剤などの投薬は不要であり、

治療は痛み止めや冷却などの対症療法を行います。

 

急性陰嚢症は、特に捻転の場合には緊急手術が必要となります。放置せずに早期の受診が勧められます。

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